• Coulyne

友達百人

   たくさんの思い出たちは、どんな具合に頭の中の引き出しに入っているのかわかりませんが、先日ラジオから流れてきた歌を聴いていたら、涙が出てきました。 「 一年生になったら 」 という歌だったのですが、その歌を一生懸命歌っていた、当時の息子を思い出したからです。 突然いなくなったのと、大人になってから過ごした記憶が鮮明すぎて、亡くなる直前の写真ばかり眺めては悲しんでいたのですが、不思議なことに、子供時代のアルバムは、何か別人を見ているようでした。 心のどこかで、この写真に写っている男の子は、べつのどこかで生きていると思いたかったのかもしれませんが、とにかくあまりピンと来ませんでした。 ところが、その歌を聞いたとたん、すべての記憶がひとつにつながって、やっぱりもう逢えないのだなあとしみじみ思いました。 今頃になっておかしな話なのですが、それが正直な気持ちです。 息子もあちらの世界では一年生みたいなものかもしれません。 友達百人できたかな? そんなことをぼんやり考えていたら、冷蔵庫の氷入れに、製氷機から氷がすべり落ちた音がしました。 そんな静かな夜でした。

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2020/5/27 メール受信の調子が悪くしばらく受信する事ができずご迷惑をお掛けして大変申し訳ありませんでした。 本日から復旧いたしましたのでどうぞお気軽にご連絡ください。

6月に思う

かつて住んだ家は近くに田んぼがあったので、6月の夜ともなるとそれは賑やかな蛙の鳴き声がした。 うるさいほどの蛙の鳴き声を聞きながら、田んぼの畦道に蛍を探しに出掛けたこともあった。 生きていたなら中年にさしかかるであろう息子が、小学5年生の姿で私の前で宿題をやっている。 窓の外は蛙の大合唱。 宿題を終えた子供の頭をなでる、まだ若い母親の自分がいる。 私は若い頃に戻りたいとか、人生をやり直したいなどと